東京都中央区日本橋小舟町に本社を置き、医薬品を中心とした事業を展開し、鉄欠乏性貧血治療剤などを販売するゼリア新薬工業株式会社が制定。
日付は「いい鉄分」の「いい」から11月で、鉄(Fe)の元素番号が「26」であることから11月26日としたもの。
酵素の運搬や呼吸、エネルギーの産生、DNAの合成など、私たちの生命活動に欠かせないミネラルである鉄分。その鉄分の重要さとそれが不足して生じる鉄欠乏症や鉄欠乏性貧血などについての啓蒙活動を行うことが目的。記念日は2020年(令和2年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
同社は1955年(昭和30年)12月に株式会社ゼリア薬粧研究所として設立した会社である。企業スローガンは、「健康づくりはしあわせづくり」。
社名の「ゼリア」は、「老年医学」を意味する英語「ゼリアトリックス(Geriatrics)」に由来し、英語表記は頭文字の「G」を勝利のシンボル「Z旗」の「Z」に替えて「Zeria」としたものである。
栄養学の立場から見ると、鉄は人(生体)にとって必須の元素である。食事制限などで鉄分を欠く時期が続くと、血液中の赤血球数やヘモグロビン量が低下し、貧血などを引き起こす。
体内の鉄分が不足することで生じる貧血のことを「鉄欠乏性貧血」と呼ぶ。これは赤血球の中に含まれる血色素「ヘモグロビン(hemoglobin:Hb)」は鉄分を原料としているためである。また、ヘモグロビンは鉄イオンを利用して酸素と結合し、酸素を体の各組織へ運搬している。
腸で吸収される鉄は2価のイオンのみであり、3価の鉄イオンは2価に還元されてから吸収される。
鉄分を多く含む食品はホウレン草や小松菜、レバー、マグロ、アサリ、納豆などである。植物性より動物性の食物起源の鉄の方が吸収効率が高い。ただし、過剰に摂取すると鉄過剰症になることもある。