大阪府東大阪市に本社を置き、兵庫県三田市に三田工場を構えて菱形ラス金網を専門に製造、西日本最大級の供給量を誇る藤田鉄網商工株式会社が制定。
菱形ラスとは、主に山の斜面の崩れを防ぐ下地として使われる金網のことで、INFはIron(鉄) Net(網) Fujita(藤田)の頭文字をとった同社のオリジナルブランド名。
2023年(令和5年)の創業55周年を機に記念日を登録し、この製品を通して人々の命や暮らしを守るとともに、製品に対する責任と誇りを持ち続けることが目的。
日付はブランド名をI(I=1)、N(Ni=2)、F(二つ=2)と見立てて記念日を12月2日としたもの。また、同社監査役(代表取締役の母)の誕生日であることも由来となっている。
記念日は2023年に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
同社は1968年(昭和43年)に主に菱形金網・クリンプ金網を製造する会社として創業した。菱形金網の用途の一つとして、災害防止・環境保全の立場から見た法面(のりめん:人工的な斜面)保護・緑化資材であるラス金網としての役割がある。
菱形金網は、網目接合部分が開放的であるため、屈曲性に優れており、凹凸のある地面や斜面への適応力が高く、法面基盤を強く推し付け、霜柱や凍土などの土砂の持ち上げを防いだり、仮に持ち上がっても元の位置に戻す効果がある。
菱形金網は、線径が2.0~5.0mmまで選択できる。その特長を活かして、例えば、地山に変位が生じる危険性のある箇所でのコンクリートやモルタルの吹付工では標準線径を太くし、重量を増すことで、クラック発生率を低下させる効果がある。
近年の環境・景観対策の一助として法面保護工の主要な位置付けとなる植生緑化工でも、菱形金網は活躍している。