チーター保護基金(Cheetah Conservation Fund:CCF)の創設者であるローリー・マーカー博士(Dr. Laurie Marker)が2010年(平成22年)に制定。
英語表記は「International Cheetah Day」。絶滅の危機にあるチーターの現状を広め、保護の重要性を訴えることが目的。日付はマーカー博士がアメリカ・オレゴン州ウィンストンで育てたチーター「カヤム」(Khayam)の誕生日に由来する。
カヤムは野生へ復帰させる研究の一環で、アフリカに連れて行かれ、マーカー博士の努力により狩りを学んだ。この研究を通じて、博士はアフリカ南西部に位置するナミビアで農民がチーターを害獣として駆除している現状を知り、保護活動を始めた。カヤムへの敬意を込め、この日はチーターの保護活動の象徴とされている。
マーカー博士はアメリカの動物学者・研究者で、チーターを専門とする。1990年(平成2年)にチーター保護基金(CCF)を設立した。彼女はチーター保護基金の事務局長として、チーターを野生へ返す支援や生物学・生態学の研究を行い、野生のチーターとその生態系を救うための活動に取り組んでいる。
チーター保護基金はナミビアに本部を置き、チーターの研究や保護を行う国際的な組織である。同基金ではチーターの生態・行動・繁殖・健康などの分野で研究を行い、チーターの保護の重要性や共存の方法について啓発活動を行っている。
チーター(cheetah)は、哺乳綱食肉目ネコ科チーター属に分類される食肉類。現生種では、本種のみでチーター属を構成する。チーターの英名は「模様のある」を意味するサンスクリット語に由来する。
スピードに特化しており、停止状態から約3秒で時速110kmまで加速できるとされ、世界最速の哺乳類と言われている。かつては熱帯雨林域を除くアフリカ大陸の多くの地域に分布していたが、生息地の破壊や密輸などによって、100年前と比較して約90%も個体数が減少している。
日本では東京都の「多摩動物公園」や神奈川県の「よこはま動物園ズーラシア」、千葉県の「千葉市動物公園」、群馬県の「群馬サファリパーク」、静岡県の「富士サファリパーク」などでチーターを見ることができる。
関連する記念日として、ライオンが密かに絶滅の危機にさらされていることを多くの人に知ってもらい、ライオンの保護を喚起する日として8月10日は「世界ライオンの日」となっている。