「鯣」「鰑」「寿留女」(するめ)の名前の由来

スルメは、イカの内臓を取り除いて素干しや機械乾燥などで乾燥させた加工食品。古くから日本・朝鮮半島・中国南部および東南アジアにおいて用いられている食品で長期保存に向いている。

「スルメ」の名前は、「墨を吐くものの群れ」に由来し、「墨群(すみむれ)」→「するめ」となった。

漢字は魚へんの「鯣」「鰑」のほか「寿留女」とも書く。「鯣」の字は本来ウナギを指す漢字であるが、日本ではこの字をスルメに当てている。この字は室町時代の国語辞書『下学集(かがくしゅう)』(1444年)に記載があり、「易」には「変わる」という意味があり、「イカがスルメに変わる」ことに由来する。また、スルメは縁起物とされ結納品などにも用いられ「寿留女」と表記する。これはスルメが保存食で長持ちするということから、「花嫁が永く、その家に留まっていられますように」や「食べ物に困らないように」という願いが込められている。

「スルメ」のことを「アタリメ」というが、これは「する(擦る)」という言葉が験(げん)が悪く、貧乏になりそうなので、「アタリ」という言葉が使われたことに由来する。

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カテゴリー「魚へん漢字の由来

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