サンマは内臓まで美味しく食べることができるが、マダイなど多くの魚は苦いなどの理由で内臓を食べない。この違いは、魚が食べ物を消化する時間にある。
サンマの餌は主に小さな動物性プランクトンで、食べて消化するまでの時間は約30分。一方、マダイの餌はエビやカニ、小魚などかなり大き目で、消化までに約10時間かかる。
マダイには胃があり、食べた餌を10時間かけて胃でゆっくり消化している。そのため、内臓を食べようとしても胃の中に食べた餌が残っており、苦みの原因となるため内臓を食べない。
サンマは胃のない魚という意味の無胃魚(むいぎょ)で、餌が小さなプランクトンであるため、胃で消化する必要がない。食べた餌は30分で体外に排出されるため、体内に餌が残っておらず、内臓まで美味しく食べることができる。
ちなみに、サンマと同じ無胃魚には、コイ、フナ、メダカ、イワシ、トビウオなどが挙げられる。トビウオは、シイラなどの敵に襲われた時に高く飛んで逃げるが、体を軽くするために胃がないと考えられている。
2017/6/21
カテゴリー「食べ物」