皇居や京都御所など皇室がお使いになる皇室用財産は国内に15件あるが、貴重な土地や建物でありながら国宝には指定されていない。
そんな皇室用財産の中で唯一例外で国宝になったのが正倉院である。
このことに大きく関わるのが世界遺産で、その登録のために特例で国宝に指定された。その世界遺産が「古都・奈良の文化財」である。東大寺をはじめとして多くの文化財がある古都・奈良は1998年(平成10年)に世界遺産に登録された。
奈良時代の聖武天皇や光明皇后ゆかりの品などが収蔵された正倉院は1997年(平成9年)に国宝に指定されたが、その理由は「古都・奈良の文化財」を世界遺産にするためだった。
実は世界遺産に登録されるためには、その国の文化財に指定されていなければならないという条件がある。そのため、特例で正倉院を国宝に指定した。そのおかげで正倉院を含む「古都・奈良の文化財」が世界遺産に登録された。
正倉院が国宝に指定されたのは1997年、「古都・奈良の文化財」が世界遺産に登録されたのは、その翌年の1998年のことだった。
リンク:正倉院
2017/11/8
カテゴリー「歴史・文化」