オリンピックの選手村は、オリンピック大会で選手・トレーナー・役員などが寝泊りする場所のことである。最近ではカラオケができたり、インターネットカフェがあったりする。
英語では「Olympic Village」であり、日本語ではこれを翻訳して「選手村」と表現するが、宿泊者数は選手と選手団役員合わせて1万人を超えるなど、村ではなく都市の実体を持っている。
選手村(1936年ベルリンオリンピック)
選手村(2016年リオデジャネイロオリンピック)
画像元:Wikipedia
そんな選手村には「村長」がいる。村長は選手が選手村で健全・安全に過ごせるように代表として活動している。また、各国の要人が訪れた際に施設を案内したり、誕生日パーティーを主催したりしている。
1964年(昭和39年)の東京オリンピックでは、東京都職員だった小松藤吉氏が村長を務めた。オリンピックの開催中には小松村長の立ち会いのもと、関係者の誕生日パーティーやブルガリア選手による日本風の結婚式などが行われた。
また、村長だけでなく副村長もいるようで、1998年(平成10年)の長野オリンピックでは、村長をレスリングの五輪金メダリスト笹原正三氏が、副村長を日本スケート連盟参与の平井俊一氏、ノルディックスキー複合の五輪金メダリスト河野孝典氏、札幌五輪代表の千葉弘子氏が務めている。
笹原氏
画像元:日本オリンピック委員会
その他、2014年(平成26年)のソチオリンピックでは、棒高跳び五輪金メダリストのエレーナ・イシンバエワ氏が村長を務めており、近年では開催国の元オリンピック選手が村長を務めることが多いようである。
2018年(平成30年)の平昌(ピョンチャン)オリンピックでは、平昌と江陵(カンヌン)に選手村があり、平昌選手村の村長に卓球の五輪金メダリスト柳承敏(ユ・スンミン)氏が、江陵選手村の村長にスピードスケート・ショートトラックの五輪金メダリスト金琪焄(キム・ギフン)氏が任命されている。
2018/2/11
カテゴリー「スポーツ」