長い間人気のあるお菓子やアイスなどの商品には、企業の努力が詰まっており、私たちが気付かないうちに改良されている点もある。
ここでは日本で人気のある4種類のお菓子において、進化した点について確認してみる。
江崎グリコ株式会社により1963年(昭和38年)に発売されたスナック菓子「プリッツ」は表面のパウダーが改良されている。
表面のパウダーはプリッツの味の決めてであり、2019年(平成31年/令和元年)にそれまでの10分の1くらいの大きさの微粒子に変更された。
これにより舌に触れた時により味を感じやすくなった。また、この微粒子パウダーは手が汚れにくく、スマートフォンを操作しながらでも手を汚さずに食べられるという特徴がある。
株式会社明治により1975年(昭和50年)に発売されたチョコレートスナック菓子「きのこの山」はチョコレートと軸のクラッカーの両方が進化している。
2003年(平成15年)にきのこの山のチョコレート部分が1層から2層に変更された。時代の変化に合わせたもので、上側を甘さ控えめのビターチョコレート、下側を甘いミルクチョコレートの2層とした。これは姉妹品の「たけのこの里」のチョコレートも同じように2層に変更された。
また、2019年(平成31年/令和元年)には軸となるクラッカーに練り込む塩が増量された。甘さと塩味のバランスをとることで味のコントラストを出し、飽きがこないように工夫した。
森永製菓株式会社により1975年(昭和50年)に発売されたソフトキャンディ「ハイチュウ」はシリーズで年間に約8億8800万粒も売り上げる。
2000年(平成12年)頃にはUHA味覚糖の「ぷっちょ」など他社のソフトキャンディもたくさん発売され、競争が激化した。そして、2013年(平成25年)にハイチュウはライバルに勝つために、ソフトキャンディの内側と外側を逆転させた。
ハイチュウは水あめと砂糖とゼラチンにフルーツ果汁が入っている。色のついた部分には果汁が多く入っている。以前はこの色の濃い部分が内側だったものを、改良により外側に変更した。これにより食べ始めにフルーツの濃さを感じて、食べ終わりにはスッキリとする味になった。
亀田製菓株式会により1976年(昭和51年)に発売された米菓「ハッピーターン」は表面が改良されている。
もともとハッピーターンの表面は平らな状態だったが、お客さんから調味粉のハッピーパウダーをもっと食べたいとの要望があり、2005年(平成17年)に表面に溝を付けることでハッピーパウダーがこぼれないようにした。
さらに2019年(令和元年)には従来のパウダーキャッチ製法に加えて、味付けの最後にハッピーパウダーをシャワーのように噴き付けるハッピーシャワー製法を採用し、さらに美味しくなった。ただし、その違いは微妙で分かる人にしか分からないという。
2021/9/19
カテゴリー「食べ物」