「きのこの山」誕生の物語

「きのこの山」は、株式会社明治が1975年(昭和50年)から製造・販売しているチョコレートスナック菓子で、きのこの形が特徴である。

きのこの山(2015年)

「きのこの山」は同社の円錐形の小粒チョコ「アポロ」にクッキーで軸を挿したのが誕生のきっかけである。アポロは6年前の1969年(昭和44年)から製造・販売されており、アポロの生産ラインを有効活用できないかと作った試作品が「きのこの山」の原形にあたる。

アポロからきのこの山が誕生

当時のチョコレート製品は板チョコやチョコバーが一般的でポッキーがようやく出始めたという状況であり、この奇妙な試作品には賛否両論が出た。その後、5年の開発期間を経て、食べやすくするため軸をクッキーからクラッカーに変更した。

その他にも、チョコとクラッカーの組み合わせをベストにする、クラッカーの形に可愛らしさを加えるなど何百もの試作を重ねて、新商品としてリリースされた。

当時は高度経済成長も一段落して安定成長に入った時期であり、消費者は自然ののどかさを求めていると読み、「郷愁や自然、人間のやさしさといったイメージを表現する親しみやすいネーミング」として「きのこの山」という名前が付けられた。

きのこの山(1975年)

「きのこの山」は1975年(昭和50年)に発売されると爆発的な大ヒット商品になり、生産が間に合わないほどで、新発売された菓子の販売記録を塗り替えた。4年後の1979年(昭和54年)には姉妹品の「たけのこの里」も登場し、日本にファンシーチョコスナックというジャンルが開拓された。

リンク明治Wikipedia

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2021/9/9

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カテゴリー「食べ物

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