木村治美エッセイストグループ(KEG)が制定。
この日は、エッセイストの元祖とされるフランスの哲学者・モラリストであるミシェル・ド・モンテーニュ(Michel de Montaigne、1533~1592年)の誕生日である。
1580年、現実の人間を洞察し人間の生き方を探求して綴り続けた主著『随想録(エセー:Essais)』が刊行された。体系的な哲学書ではなく、自分自身の経験や古典の引用をもとにした考察を語っている。この本は、フランスのみならず、各国に影響を与えた。
エッセイ(随筆)とは、エッセーとも呼ばれ、文学における一形式で、筆者の体験や読書などから得た知識をもとに、それに対する感想・思索・思想をまとめた散文である。
エッセイはフランス語では「essai」、英語では「essay」で、「essai」の原義は「試み」であり、「試論(試みの論文)」という意味を経て文学ジャンルとなった。
日本における随筆の起源は平安時代中期の10世紀末に清少納言によって書かれた『枕草子』であるとされる。枕草子における日常的風景に対する鋭い観察眼は「をかし」という言葉で象徴される。
その後も、鴨長明の『方丈記』(鎌倉時代初期、1212年)や吉田兼好(兼好法師)の『徒然草』(鎌倉時代末期、1330年頃)など優れた随筆作品が登場した。これら三つの随筆は、「日本三大随筆」と呼ばれる。