1958年(昭和33年)のこの日、東京・明治神宮外苑に「国立霞ヶ丘陸上競技場」(旧国立競技場)が完成し、落成式が行われた。
旧国立競技場の前身は「明治神宮外苑競技場」(神宮競技場)であり、1924年(大正13年)に日本で初めての、そして東洋一の本格的陸上競技場として、青山練兵場跡地に建設された。神宮競技場は、陸上競技だけでなくサッカーやラグビーなども行われ、総合競技場として利用された。
戦後、「平和な日本の姿をオリンピックで世界へ示したい」として、オリンピック招致の声明を出した。そのための国際的なアピールとして、1958年5月に「第3回アジア競技大会」を東京で開催することになり、そのメイン会場として新設されたのが旧国立競技場であった。
その後、1964年(昭和39年)に開催された「東京オリンピック」の開閉会式場・メイン会場として使用された。また、毎年「全国高校サッカー選手権大会」の主催会場となるため、「高校サッカーの聖地」として一般的に広く知られている。
収容人数は、1958年の竣工当時は約48,000人。1964年の東京オリンピックの際に大幅拡張されて最多の約71,000人に。その後、座席スペースの拡張や背もたれの設置などの改修により減少し約54,000人となった。
スポーツ競技会場としてだけでなく、神宮外苑花火大会の会場の一つとして使用され、アーティストのコンサートなど様々なイベント会場として使用されてきた。
2020年(令和2年)に「東京オリンピック・パラリンピック」が開催されることが決定し、そのメイン会場となる「新国立競技場」への改修のため、2014年(平成26年)5月31日に旧国立競技場は閉鎖、その後解体された。新国立競技場は2019年(令和元年)11月30日に完成し、現在の「国立競技場」となった。