岩手県久慈市で琥珀の原石の採掘および琥珀装飾品の製造・加工・販売、琥珀博物館の運営を手がける久慈琥珀株式会社と、琥珀の原石の採掘から工芸品への加工・販売を行う有限会社上山琥珀工芸、琥珀商品の企画や琥珀に関するコンサルティングなどを行う株式会社ten-senの3社が制定。
日付は「こ(5)は(8)く(9)」(琥珀)と読む語呂合わせから5月8日と5月9日の2日間としたもの。
琥珀は旧石器時代から人々に愛され続けてきた植物由来の宝石で、岩手県久慈市は国内最大の産出地。商業的に琥珀の採掘を行っている唯一の久慈市から琥珀の魅力を伝え、その価値を高めることが目的。
また、結婚10年目を積年の愛の花が開く「アンバーウェディング」(琥珀婚)として琥珀を贈る文化を広めたいとの願いも込められている。記念日は2023年(令和5年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
琥珀博物館の隣にある久慈琥珀本店では、世界中の琥珀を取り扱っており、品揃えは国内一を自負している。代表的なロシア・バルト海沿岸地方産の他、岩手県久慈地方産、ドミニカ共和国産のブルーアンバーなど貴重な琥珀も多数取り揃えている。
琥珀商品としてはペンダントやブローチ、指輪などの琥珀アクセサリーをはじめ、懐中時計や万華鏡、ネクタイピンもラインナップ。琥珀を使った入浴剤やお香なども取り揃えている。
琥珀(こはく)は、英語ではアンバー(amber)と呼ばれ、天然樹脂の化石であり、宝石である。半化石の琥珀はコーパル(copal)、加熱圧縮成形した再生琥珀はアンブロイド(ambroid)という。
西洋でも東洋でも宝飾品として珍重されてきた。鉱物に匹敵する硬度を持ち、色は飴色、黄色を帯びた茶色ないし黄金色に近い。
琥珀は純物質ではないが、主成分は高分子のイソプレノイドである。これは樹液に含まれるテルペンが天然樹脂やその化石となる過程の高温・高圧の下で、酸化、蒸発、重合などの化学変化を起こし、その結果として生じた重合体である。
「琥」の文字は、中国において虎が死後に石になったものだと信じられていたことに由来する。日本の産地である岩手県久慈市の方言では「くんのこ」(薫陸香)と呼ばれる。
関連する記念日として、11月11日は「宝石の日・ジュエリーデー」、5月4日は「エメラルドの日」となっている。