国連総会の補助機関である国連環境計画(United Nations Environment Programme:UNEP)が制定。国際デーの一つ。
記念日は2006年(平成18年)から始まった。英語表記は「World Migratory Bird Day:WMBD」。日本語では「世界渡り鳥の日」とも呼ばれる。
この国際デーは、「渡り鳥(migratory bird)」が直面する脅威、それらの生態学的重要性、それらを保護するための国際協力の必要性について、世界的な認識を高めることを目的としている。
この日には、渡り鳥とその生息地の保全の必要性について強調し、意識向上のためのキャンペーンとして、世界各地でバードフェスティバル・教育プログラム・展示会・バードウォッチングなどのイベントが開催される。
渡り鳥を観察できる時期は国や地域により異なるが、世界的な記念日である「世界渡り鳥デー」は5月と10月の第2土曜日となっており、日付は以下の通り。
「渡り鳥(わたりどり)」は、食糧・環境・繁殖などの事情に応じて定期的に長い距離を移動(渡り)する鳥のことである。一方、一年を通じて同一の地域やその周辺で繁殖も含めた生活を行う鳥を「留鳥(りゅうちょう、とどめどり、resident bird)」という。
渡り鳥は、昼は太陽の位置、夜は星座の位置から現在の位置と向かう方角が分かるという。また、地磁気や風向き、地形の情報なども参考にして、正しい方角に飛ぶことができると考えられている。
日本で観察できる渡り鳥は、繁殖のために日本より南方から渡ってきて、夏を日本で過ごし、越冬のために再び南に渡る「夏鳥」、越冬のために日本より北方から渡ってきて、冬を日本で過ごし、冬が終わると繁殖のために再び北に渡る「冬鳥」、渡りの移動の途中に日本を通過して行く「旅鳥」に分けられる。
夏鳥として、ツバメ、アマサギ、オオルリ、キビタキ、クロツグミ、ハチクマ、サシバなど、冬鳥として、ツグミ、ジョウビタキ、ユリカモメ、マガモ、オオハクチョウ、マナヅル、オオワシ、マガンなど、旅鳥として、シギ、チドリの仲間が挙げられる。