東京都品川区大崎に本社を置き、クリエイティブ活動を支援するソフトウェアとその関連サービスの提供を行うアドビ株式会社(Adobe KK)が制定。
日付は同社がPDF(Portable Document Format:ポータブル・ドキュメント・フォーマット)を正式に発表した1993年(平成5年)6月15日にちなんで。
1993年に正式に発表されたPDFは2008年(平成20年)に仕様をISO(国際標準化機構)に委譲してから、最も信頼できるビジネスフォーマットとして全世界で広く普及した。
ビジネスや教育の現場などで広く使われているPDFを、正しい知識をもとにさらに利活用してもらうのが目的。
記念日「PDF(Portable Document Format)の日」は2023年(令和5年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
アドビ(Adobe Inc.)は、アメリカのプログラマであるジョン・ワーノック(John Warnock、1940~2023年)とアメリカの実業家であるチャールズ・ゲシキ(Charles Geschke、1939~2021年)の2人によってグラフィックソフトウェア会社アドビシステムズ(Adobe Systems)として1982年(昭和57年)12月に設立された。
社名は、当時アメリカ・カリフォルニア州ロスアルトスにあったジョン・ワーノックの自宅の裏を流れる22.9kmの小川であるアドビクリーク(Adobe Creek)という川の名前が由来とされている。英語の「creek」は「小川・入り江」を意味する。
PDFはデジタルデバイス上でアプリケーションやOS、ハードウェアに依存せず文章や図版を表示するために開発され、ISO 32000で国際標準化された電子文書ファイル形式である。
PostScriptをベースにAdobeが開発し、1993年にAdobe Acrobatで初めて採用された。作成した文書を異なる環境のコンピュータで元のレイアウト通りに表示・印刷できる、文書のセキュリティを設定できるなどの特徴がある。
PDFファイルは印刷可能なあらゆる文書から生成でき、表示や印刷は各社が無料・有料で配布しているソフトウェアを利用する。主なものにアドビが無料で配布しているAcrobat Reader(旧:Adobe Reader)がある。