1977年(昭和52年)、美容家で学校法人・山野学苑の創設者でもある山野愛子(やまの あいこ、1909~1995年)が、「針供養」に倣って「ハサミ供養」を提唱。
日付は「ハ(8)サ(3)ミ」(鋏)と読む語呂合わせから。翌1978年(昭和53年)、東京・芝の増上寺の境内に「ハサミ観音」(聖鋏観音)が建立され、この日に美容・理容・洋裁などの関係者が集まって「ハサミ供養」が行われる。仕事で最も大切な道具であるハサミに感謝を表し、技術の一層の向上を祈念することが目的。
ハサミ観音は1981年(昭和56年)8月3日に建立、開眼されたという情報もある。ハサミ観音像の制作は彫刻家・北村西望(きたむら せいぼう、1884~1987年)によるものである。
また、ハサミ供養は、使えなくなったハサミを供養するもので、この世での役目を終えたハサミを集めて同境内の塚に納め、法要が営まれる。法要の参列者には業界関係者や山野美容専門学校の生徒、一般の人など多くの人が見られる。