東京都港区赤坂に本社を置き、ディック・ブルーナ作品のライセンス監修や商品企画などを手がける株式会社ディック・ブルーナ・ジャパンが制定。
日付は世界中で愛されているうさぎのキャラクター「ミッフィー」の生みの親として有名な絵本作家ディック・ブルーナ(Dick Bruna)の誕生日1927年(昭和2年)8月23日から。
記念日を通して彼の作品の魅力をより多くの人に知ってもらうのが目的。記念日は2024年(令和6年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
ディック・ブルーナは、1927年(昭和2年)8月23日、オランダ・ユトレヒトに生まれた。絵本作家・グラフィックデザイナーとして世界的に活躍。2017年(平成29年)2月16日、89歳でその生涯をとじるまでに、120作を超える絵本を創作した。
暖かみのある手描きの線、鮮やかな色使い、観る者の想像力に訴えるシンプルで大胆な構成の作品で、世界中の子供から大人まで幅広く愛されている。
ブルーナは、絵本を作り始める前から、父親の出版社でデザイナーとして活躍し、ペーパーバック(文庫本)の表紙をデザインしていた。1951年(昭和26年)から約20年の間に手がけた表紙は2000冊にもおよぶ。
そのペーパーバックシリーズの宣伝用ポスターには、本を読み過ぎて目の赤くなったクマのキャラクター「ブラック・ベア」が登場し、人気を呼んだ。
1953年(昭和28年)には初めての絵本『de appel』(りんごぼうや)を、1955年(昭和30年)にはミッフィーの最初の絵本となる『nijntje』(ちいさなうさこちゃん)を発表する。
約60年にわたり、アトリエでひとり創作を続けたブルーナ。その絵本は全世界で50ヵ国語以上に翻訳され、8500万部以上のロングセラーとなっている。
日本では1964年(昭和39年)に福音館書店よりミッフィーの絵本『ちいさなうさこちゃん』が出版された。以降、5000万部以上の絵本が刊行され、子供がはじめて出会う絵本として親しまれている。
2016年(平成28年)には、ブルーナの生まれ故郷であり創作活動を続けた場所でもあるオランダ・ユトレヒトに、ミッフィー・ミュージアムがオープン。隣接するセントラル・ミュージアムにはブルーナの原画やアトリエも展示されている。
関連する記念日として、オランダでミッフィーの最初の絵本が出版された1955年(昭和30年)6月21日に由来して、6月21日は「ミッフィーの日」となっている。