東京都港区東新橋に事務局を置き、紅茶の関連業者で組織される日本紅茶協会が1983年(昭和58年)に制定。
1791年(寛政3年)のこの日、暴風雨のためロシアに漂着した船頭の大黒屋光太夫(だいこくや こうだゆう、1751~1828年)が、ロシアの当時の首都ペテルブルク(現在のサンクトペテルブルク)で女帝エカテリーナの茶会に招かれ、日本人としては初めて紅茶を飲んだ。
紅茶が日本に初めて輸入されたのは1880年代だったが、日本には緑茶があるため、すぐには定着しなかった。1952年(昭和37年)、大阪に日本で初めての紅茶専門店「MUSICA」が開店し、東京都内には1974年(昭和49年)に初めて紅茶専門店ができた。
日本紅茶協会(Japan Tea Association)は1939年(昭和14年)に紅茶協会として設立され、その後種々変遷を経て、紅茶の輸入自由化が行われた1971年(昭和46年)に現在の新しい組織に改組され、以後幅広く活発な活動をしている国内唯一の紅茶関連業者の団体である。
同協会は「紅茶の日」を中心とした各種宣伝、啓蒙活動、在日紅茶生産国の大使館と提携した「紅茶と文化を楽しむ会」と公共機関・民間企業における「ティーセミナー」の開催などを行う。
また「おいしい紅茶の店」の認定を1988年(昭和63年)よりスタートし、全国で約200店が認定されている。その他にも「ティーインストラクター養成研修」と「ティーアドバイザー養成研修」「紅茶特別研修」を開催している。
紅茶(こうちゃ)とは、摘み取った茶の葉と芽を萎凋(いちょう:乾燥)させ、もみ込んで完全発酵させ、乾燥させた茶葉。もしくはそれをポットに入れ、沸騰した湯をその上に注いで抽出した飲料のこと。なお、ここでいう発酵とは微生物による発酵ではなく、茶の葉に最初から含まれている酸化酵素による酸化である。
日本語の「紅茶」の語源はその抽出液の水色(すいしょく)に由来する。紅茶の種類として、インドのダージリンやアッサム、スリランカのウバやヌワラ・エリヤ、中国のキーマン(キーモン)などがある。また、スリランカの紅茶はセイロンティー、ベルガモットで柑橘系の香りをつけた紅茶はアールグレイと呼ばれる。
紅茶の最大の生産国はインドで、次いでスリランカ、さらにケニア、トルコ、インドネシアと続く。中国は茶の生産全体ではインドとスリランカの間に入るが、緑茶と区別した統計がないため、詳細は不明である。
関連する記念日として、2月6日は「抹茶の日」、5月2日は「緑茶の日」、7月8日は「中国茶の日」、10月31日は「日本茶の日」となっている。