制止を振り切って走る女性がマラソンの歴史を変えた

これまでに数多くのメダルを獲得している日本女子マラソン。その波乱に満ちた誕生の瞬間がこの1枚の写真に詰まっている。

ボストンマラソン
画像元:ボストン・マラソン初の公式女性ランナーが50年ぶりに参加(VISIONARY)

黒いスーツの男性は女性が走るのをやめさせようとしている。この女性の制止を振り切って走る強い意志と行動が女子マラソンの歴史を変えていった。

今では女子マラソンは当たり前になっているが、この写真が撮影された1967年(昭和42年)当時、女性は「ひ弱すぎる」「マラソンが女性らしさを失わせる」などの色んな偏見の理由があって男子が参加するマラソン大会に女子が参加できなかった。

当時20歳の学生だったキャサリン・シュワイツァーさんは性別を隠しゼッケンを獲得してボストンマラソンに出場した。しかし、10kmを過ぎた頃に大会当局者が走るのを妨害し、コースから押し出そうとした。これに対して一緒に参加した友人たちがその妨害を阻止している。彼女は「レースに参加できるのは男性だけと明記はなく、ただ走りたかった」という理由でレースに参加し、4時間20分で完走した。

この写真が大きく取り上げられたことで、女性のマラソン参加への気運が高まっていった。この出来事から5年後にボストンマラソンで女子の参加が認められた。そして、1984年(昭和59年)のロサンゼルスオリンピックから女子マラソンが正式な種目となった。

2017年(平成29年)4月17日に70歳になったシュワイツァーさんが50年ぶりにボストンマラソンに出場した。当時のタイムにはわずかに届かず4時間44分31秒だったが、見事に完走を果たした。

2017/09/20

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カテゴリー「オリンピック

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