学校の美術室だけ窓の配置のルールが違う

学校の教室には様々な工夫があり、子どもの頃は知らなかった工夫も多い。例えば理科室では普通の教室の机とは違い、机の色は黒色をしている。これは薬品をこぼした時、見えやすくするため。

通っていた学校の教室は、左側に窓、右側に廊下となっていたはず。これは1895年(明治28年)に当時の文部省が定めた学校を作る際の指導書「学校建築図説明及設計大要」に記されている。しかし、美術室だけ窓の配置のルールが違っており、普通の教室は左側に窓があるのに対し、美術室は右側に窓がある。

ポイントは日光を教室に入れるか、入れないか。学校の校庭は校舎の南側にあるのがほとんどで、多くの学校の普通の教室は窓側が南、黒板側が西、廊下側が北の配置になっている。普通の教室では黒板に向かって左側が南になっているのは、日本人には右利きの人が多いため。右側に窓があると右から光が入って手元が影になってしまう。一方、美術室の窓は右側の北に設置されている。その理由は美術室の窓は日光を入れないようにするため北側に設置されている。美術室で南側に窓があると時間が経つにつれ影の形や角度が変わってしまいデッサンが難しくなってしまう。

2016/9/29

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カテゴリー「生活・科学

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