古代エジプトの人々にとって猫は神聖な存在であり、とても大切にしていた。そして、猫を殺すことは絶対に許されなかった。
その証拠に紀元前1350年頃の壁画には女王が猫と一緒にいる様子が描かれていたり、街の至る所に猫の墓が造られていた。
女王と猫が描かれた壁画
画像元:子猫のへや
また、太陽神「ラー」の娘(あるいは妹や妻)とされる、猫の顔をした女神「バステト」が崇められていた。バステトの姿に見立てた猫のミイラも数多く発見されている。
猫の女神「バステト」
画像元:無限∞空間
この古代エジプトにおける猫崇拝を知っていた隣国のペルシャ帝国は、紀元前525年に猫を盾にして攻め込んだ。古代エジプト側は猫を殺せないため攻撃できない状況になり、結局戦争で負けて滅んだといわれている。
ちなみに、猫は古代エジプト人が初めて家畜化した動物とされている。エジプト先王朝時代の紀元前6000年頃、古代都市・ヒエラコンポリスの貴族墓より猫の骨が発見されている。また、紀元前4000年紀後半には、家畜化されていたと考えられている。
2018/1/23
カテゴリー「歴史・文化」