犬の平均寿命は、1987年(昭和62年)に約7歳だったものが2017年(平成29年)には約15歳で、30年の間で8歳も延びている。
それにはドッグフードの品質向上や室内犬の増加も長生きの理由だと考えられるが、実は果物のイチゴも犬の寿命に関係していた。それはインターフェロンを作るイチゴである。
インターフェロンは免疫機能を持つタンパク質で、体内に入って来たウイルスにくっついて、ウイルスの増加を防ぐ働きがある。インターフェロンは熱に弱く、加熱しないで食べられるイチゴを遺伝子組み換えして利用している。そのイチゴを開発したのは産業技術総合研究所の北海道センターである。
そのイチゴは歯肉炎の治療薬として活躍する。犬の場合、歯周病は死に至るケースがあるため、その歯肉炎に効くイチゴを犬の治療に用いている。インターフェロン入りのイチゴは冷凍乾燥し、粉末状にする。それは常温保存が可能で、犬の歯ぐきに塗って利用する。結果としてイチゴが犬の長寿の一因になっている。
2018/12/3
カテゴリー「生き物」