葛(クズ)は、マメ科クズ属のツル性の多年草で、奈良時代に「秋の七草」の一つに選ばれた植物である。また、江戸時代以降、葛切り・水まんじゅうなどに使われ愛されてきた。
日本でも外来種が入って来る事によって、在来種が絶滅する事がよく起きるが、その逆パターンの話である。これは日本ではなくアメリカでの話で、1876年(明治9年)にフィラデルフィアで開催されたフィラデルフィア万国博覧会(独立百年祭博覧会)の際、日本原産の葛が飼料作物および庭園装飾用としてアメリカに持ち込まれた。その展示がきっかけとなり、東屋やポーチの飾りとして使われるようになった。
しかし、葛は繁殖力がとても強く、根が生えて広範囲に広がってしまった。葛が生えると他の植物は壊滅的な状況になってしまう。さらに、ツル性植物である葛は電線に巻き付き、断線・停電被害の原因にもなる。その経済的な被害が年間500億円とも言われている。そのため、アメリカでは葛は有害植物ならびに侵略的外来種として指定され、駆除が続けられている。
別名「緑の砂漠」と言われる葛の被害はジョージア州を中心に拡大し、その被害面積は今では約4万km2で、九州と同じくらいの面積(約4.2万km2)にまで拡大している。
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2018/9/24
カテゴリー「生き物」