水族館で特に人気があるのが、色鮮やかな熱帯魚やサンゴが見られる「サンゴの水槽」である。その水槽の水は透明度がとても高いが、水槽の水が綺麗なのは「サンゴの死骸」のおかげである。
画像元:名古屋港水族館
サンゴの死骸を入れた水槽と入れていない水槽に魚を入れて実験をすると、数日後にはサンゴの死骸が入っていない水槽は白く濁ってしまう。一方、サンゴの死骸が入っている水槽は透明な水を維持できる。これは水族館の水槽でも同じことが言える。
水が汚れる原因は主に魚のフンである。しかし、サンゴの死骸を入れておくとそこに生息するバクテリアが汚れのもととなるアンモニアを分解し、水を綺麗にしてくれる。だが、水族館の水槽で客から見える場所にはサンゴの死骸は見当たらない。
サンゴの死骸は関係者以外立ち入り禁止の場所にある水槽の中にある。そのバックヤードにある水槽は客が見るサンゴの水槽とつながっており、汚れた水はサンゴの死骸が綺麗にし、再びサンゴの水槽に戻している。浄水作用があるサンゴの死骸のおかげで水族館の水は綺麗な状態を維持できている。
2018/12/7
カテゴリー「生き物」