ご当地グルメは全国各地にあり、北海道の「ジンギスカン」、秋田県の「きりたんぽ鍋」、奈良県の「柿の葉寿司」、愛知県の「ひつまぶし」などが有名である。
そんな中、仙台のご当地グルメに「マーボー焼きそば」がある。この料理はもともとご当地グルメではなかったが、テレビ番組の影響でご当地グルメになったという経緯がある。
宮城県仙台市の中華料理店「中華菜館 まんみ」の店主が2013年頃にテレビの取材を受けた。取り上げられたのは1日1食程度しか注文されないマイナーメニューの「マーボー焼きそば」だった。この料理はもともと従業員のためのまかない料理で、文字通り、焼きそばの上に麻婆豆腐をかけた料理である。
店主は少しでも宣伝になればと思い取材を受けた。その放送を楽しみにしていると、テレビでは仙台市民は「みんな知ってる」「みんな食べてる」という内容のものだった。テレビ番組の勘違いにより大げさに紹介されてしまった「マーボー焼きそば」だが、テレビの放送後、仙台市内の中華店にこの料理に関する問い合わせが殺到した。
その反響の大きさからマイナーメニューだった「マーボー焼きそば」は、雑誌でも特集され、現在では50店舗を超える中華料理店で提供されている。「仙台マーボー焼きそば」の定義は、①麻婆を使い、具は豆腐に限定しない、②麺は焼くか揚げたものにする、③宮城県中華飲食生活衛生同業組合の認定人が認定したものとする、となっている。
リンク:中華菜館 まんみ
2018/12/21
カテゴリー「食べ物」