普通のニンジンは長くても20cm程だが、日本には長さ1mを超えるニンジンがある。それが山梨県の「大塚にんじん」である。
大塚にんじんは、山梨県市川三郷町(いちかわみさとちょう)の大塚地区で栽培されているニンジンである。大塚にんじんの品種は国分鮮紅大長(こくぶん せんこう おおなが)と呼ばれるもので、群馬県高崎市の国分地区で育成され、全国に広まったものである。国分鮮紅大長は通常では長さが最大60cm程で、もともと長い品種だが、大塚地区ではさらに長く80~120cmに育つ。
これは大塚地区が、数千年前の八ヶ岳噴火により火山灰が堆積した 「のっぷい」(のっぺらぼう)と地元で呼ばれる土壌で、肥沃なうえに、きめが細かく、根菜の成長を阻害する石が殆どないことから、通常より長いニンジンが育つためである。
大塚にんじんはその長さのほかに、鮮やかな色、甘みとニンジン本来の香りが強いのが特徴である。また、カロチンやビタミンなどの栄養素も豊富に含んでいる。地元では収穫期の頃には普通に販売されており、1本200円程度である。
その収穫期は12月であり、大塚地区では収穫期に「大塚にんじん収穫祭」が行われる。収穫祭では、ニンジン販売のほか、品評会や試食コーナーなどさまざまなイベントが実施される。
リンク:Wikipedia、市川三郷町、みたまの湯、Amazon
2019/4/3
カテゴリー「食べ物」