「道頓堀」の地名の由来

「道頓堀(どうとんぼり)」は、大阪府大阪市中央区の繁華街および町名。また、同所の北を流れる道頓堀川の略称でもある。

道頓堀

町名は道頓堀一丁目と道頓堀二丁目がある。道頓堀グリコサインや、かに道楽本店などがあり、大阪の観光地としても有名で人気があり、外国人の観光客を含む多くの人が集まり賑わいを見せる。

道頓堀

道頓堀の「道頓」は、人の名前であり、戦国時代から江戸時代初期にかけての商人・安井道頓(やすい どうとん、1533~1615年)の名前に由来する。本名は成安(なりやす)で、通称は市右衛門。本名は安井成安とする説と成安道頓とする説がある。道頓は道頓堀川を開削した人物である。

道頓堀川は、東横堀川の南端から西流して木津川に合流する全長約2.7kmの河川である。海に近く、この辺りはもともと湿地帯であった。1612年(慶長17年)、道頓は私財をなげうち堀の開削に着手する。

これは物資の輸送や新たな町の開発が目的だったと考えられる。しかし、1615年(元和元年)に道頓は「大坂夏の陣」に豊臣側として参戦し、川の完成を待たずに戦死してしまう。死後、道頓の一族らが作業を引き継ぎ、同年に道頓堀が完成する。

その後、この地を治めたのは敵側の徳川家だった。しかし、大坂城主となった松平忠明(まつだいら ただあきら、1583~1644年)は完成した運河を「道頓堀」と命名した。松平忠明は道頓が戦死したことを哀れに思い、後世に名が残るように「道頓堀」と名付けたという文書が残っている。

「道頓堀」という名前には、道頓の死を追悼し、功績を称える意味合いがあった。また、敵・味方に関係なく、人々が集う町を創り上げたいという想いが込められた名前である。

リンクWikipedia道頓堀商店会

2020/2/1

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カテゴリー「地理・地名

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