「オーロラ(aurora)」とは、大気の発光現象であり、地球において北極や南極の周辺など緯度が高い地域で見ることができる。
オーロラの発生原理についてはまだ不明な点もあるが、簡単に確認してみる。「光のカーテン」とも表現されるオーロラは、アメリカのアラスカ、カナダ、スウェーデン、フィンランド、アイスランドなどでよく見られる。高緯度の寒い地域で主に見られるが、オーロラは大気圏上層で起きる現象であり、地上の気温は関係ない。
オーロラの発生は「太陽風(solar wind)」と呼ばれる太陽からの風によるものである。この風とは「プラズマ(plasma)」のことである。太陽は非常に大きく、常に大きな爆発を繰り返している。その爆発により発生する風が遠い地球まで届いている。
一方、地球は北極をS極、南極をN極とする大きな磁石になっていて、その磁力により守られている。太陽風と呼ばれるプラズマもこの地球の磁力により、磁気圏という一定の範囲の内側には入れない。しかし、地球の北極と南極の周辺では太陽風が磁気圏に入り込み、プラズマが地球の大気と触れ合うことで光が発生する。この光がオーロラである。
地上からオーロラを観測する場合には、空が暗いことや晴れていることなど様々な気候条件が揃う必要があり、いつでも見られるわけではない。しかし、発光の強弱はあるが、オーロラ自体はいつも存在している。そのため、地上からはオーロラを観測できなくても、宇宙から地球を見るとオーロラを観測することができる。
2020/7/8
カテゴリー「生活・科学」