「メープルシロップ(maple syrup)」とは、サトウカエデ(砂糖楓)などの樹液を煮詰めて濃縮した糖蜜(とうみつ)である。
独特の風味があり、ホットケーキやワッフルにかけたり、菓子の原料として用いられる。また、カナダの名産品として有名である。
「メープル(maple)」とは「カエデ(楓)」という意味である。カナダの国旗にはサトウカエデの葉が採用されるほど、サトウカエデはカナダを代表する木となっている。カナダの国旗は英語で「メイプルリーフ旗(The Maple Leaf Flag)」とも呼ばれる。
純正品のメープルシロップはその品質の高さとともに値段も高めである。上の1枚目の画像はケベック州産のメープルシロップであり、重さは250gで値段は約820円となっている。メープルシロップの値段が高い理由として、樹液の採取などが大変なことが挙げられる。
カナダにはサトウカエデの木がたくさんあるが、全ての木から樹液を採取できるわけではなく、樹齢30年以上、太さが20cm以上など、メープルシロップ生産者協会により条件が決められている。さらに、採取の期間は1年の中で春先の2週間だけである。
樹液を採取する時はサトウカエデの幹に傷を付け、そこから溢れ出る1滴ずつの樹液を採取するという伝統的な方法で行われる。1本の木から採取できる量は約40リットルである。その集めた樹液を時間をかけて煮詰めて、最終的に出来上がるのは約1リットルである。
このように樹液の採取や濃縮に手間がかかり、生産されるメープルシロップの量も少ないため値段が高くなる。また、メープルシロップ生産者協会では商品の価格を安定して維持するため、販売量・価格設定・流通方法などを厳しく管理しているという理由もある。
2020/7/14
カテゴリー「食べ物」