「自然解凍できる冷凍食品」の秘密

お弁当のおかずとして利用されることも多い「冷凍食品」だが、そんな中でも人気なのが「自然解凍できる」商品である。

自然解凍できる冷凍食品

お弁当作りに忙しい人たちの間で人気の商品が「自然解凍で食べられる冷凍食品」である。この冷凍食品は電子レンジでチンする必要がなく、お弁当に入れておくだけで食べられるようになる。

冷凍食品を製造・販売している大手メーカーのニチレイでは、家庭の主婦やお弁当作りをしている人から朝の5~10分でも、お弁当作りにかかる時間を短くしたいとの意見を受けて、この自然解凍できる冷凍食品の開発を行った。他社に遅れながらも2011年に開発に着手、そして2013年に商品を発売した。

現在では「自然解凍できる冷凍食品」として、「衣がサクサク牛肉コロッケ」や「からあげチキン」「パリパリの春巻」「やわらかひとくちカツ」「お弁当を彩る 6種の和惣菜」など様々な商品がある。その商品パッケージの表面には「自然解凍OK!」と明記されている。そんな商品の開発には大きな苦労があり、加熱をしないことが条件であり、衛生面が一つの課題だった。

お弁当は作ってから食べるまでに数時間経つことが多いため、熱を通さない自然解凍の冷凍食品はいたむリスクがより高く、そのリスクをどのように防ぐかが課題だった。その問題を解決した方法とは、「アセロラの果汁」を入れることである。

これは同社の商品パッケージの裏面にも記載されており、原材料名に「アセロラ濃縮果汁」の文字を確認することができる。酸性の果実でビタミンCが豊富なアセロラには菌の増殖を抑え、料理をいたみにくくする働きがある。

研究の段階では同様の効果があるレモンなども試したが、香りや味が変わってしまうためアセロラが最適だった。自然素材にこだわり、さらに便利で美味しい「自然解凍できる冷凍食品」にはそんな企業のアイデアと努力が詰まっている。

リンクニチレイフーズWikipedia

2020/6/28

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カテゴリー「食べ物

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