「ポン酢」の名前の由来

「ポン酢(ポンず)」とは、ダイダイ・ユズ・スダチ・カボス・ライムなどの柑橘類の果汁を用いた和食の調味料を意味する。

ポン酢

「ポン酢」の名前には「酢」の漢字が入っているが、オランダ語の「ポンス(pons)」という言葉に由来する外来語である。

オランダ語の「ポンス(pons)」とは、蒸留酒に柑橘類の果汁や砂糖、スパイスを混ぜたカクテルの一種「ポンチ(punch)」のことである。このカクテルは江戸時代、長崎の出島でオランダ人の船員がよく飲んでいたという。

そして、日本でこの「ポンス(pons)」を使用して調味料が作られ、「ポン酢」が誕生した。もともと「ポン酢」に酢は入っておらず、「酸っぱいもの」という意味で「ポンス」の「ス」に「酢」の漢字が当てられた。さらにこれが濁って発音され「ポン酢(ポンず)」になったとされる。

現在では、「ポン酢」に醤油を加えた「ポン酢醤油」も一般的に「ポン酢」と呼ばれる。食品メーカー・ミツカンでは「味ぽん」という商品を販売している。この「味ぽん」という名前は、「ポン酢」に醤油を加えて味つけをした「味つけポン酢」という言葉を縮めたものである。

ちなみに、「ポンス(pons)」は「フルーツポンチ(fruit punch)」の「ポンチ(punch)」と語源が同じである。アルコール飲料の「ポンチ」に、切った「フルーツ」を入れたものが「フルーツポンチ」と呼ばれた。ただし、現在ではアルコールを含まない「フルーツポンチ」も多くなっている。

リンクWikipediaコトバンクミツカンAmazon

2020/10/2

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