「レバニラ」と「ニラレバ」の違い

「レバニラ炒め」とは、レバーとニラを炒め、塩や醤油などで味付けをした中華料理である。この料理は「ニラレバ炒め」とも呼ばれる。

レバニラ炒め

近年では一般的に「レバニラ」と呼ばれることが多いようだが、本来は「ニラレバ」が正しい呼び方だという情報がある。この料理は中国から入って来たもので、漢字では「韮菜炒牛肝」や「韮菜猪肝」のような表記になる。

「韮菜」はニラを、「牛肝」や「猪肝」はレバーを意味する。つまり、中国語では「ニラ→レバー」の順であり、中国から日本に伝わった時点では「ニラレバ」の方が順序としては正しいと言える。その後、日本では「レバニラ」とも呼ばれるようになるが、これは赤塚不二夫(あかつか ふじお、1935~2008年)のギャグ漫画『天才バカボン』の影響によるものだという説がある。

『天才バカボン』の初出は、1967年(昭和42年)発行の『週刊少年マガジン』であり、その後、1971年(昭和46年)にテレビアニメ化がされた。バカボンのパパは「レバニラ炒め」が好物であり、その当時は「ニラレバ炒め」と呼ばれていた料理を、作品の中で「レバニラ炒め」と何度も呼んでいる。

例えば、アニメ放送のタイトルに「ごちそうはレバニライタメなのだ」があり、その他にもバカボンのパパの台詞として、「レバニライタメ知らないとはお前それでも日本人なのか?」などがある。そして、当時の若者を中心として「レバニラ」の呼び方が広まっていったとされる。

現在ではGoogleの検索エンジンで「レバニラ」と「ニラレバ」をそれぞれ検索してみると、「レバニラ」の方が多くヒットする。また、中華料理チェーン「餃子の王将」では「ニラレバ炒め」、「大阪王将」では「レバニラ炒め」というメニュー名になっており、店によってもその呼び方は異なる。

その他、フリー百科事典「Wikipedia」ではタイトルが「レバニラ炒め」となっており、「コトバンク」では「レバ韮炒め」が主なタイトルとなっている。このように「レバニラ」と「ニラレバ」に料理としての違いはないが、その呼び方が「ニラレバ」から「レバニラ」に変化してきたという歴史がある。

リンクWikipediaコトバンク

2020/10/30

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カテゴリー「食べ物

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