PS2の輸出が規制された理由

ソニーの家庭用ゲーム機プレイステーション2(PlayStation 2:PS2)は、日本において2000年(平成12年)3月4日に価格39,800円で発売された。

プレイステーション2

1994年(平成6年)12月3日に発売されたプレイステーション(PlayStation:PS)の次世代機として開発され、DVDを主要なメディアとして採用し、ゲーム機としての基本スペックは最先端であった。

2021年(令和3年)時点で歴代ゲーム機において最も売れたハードであり、その販売台数は1億5500万台である。

そんなプレイステーション2は上記のように2000年(平成12年)3月に日本で発売されたが、海外では同年10月まで発売されなかった。一般的に新商品はすぐに海外でも販売されるが、高度な技術を搭載したプレイステーション2は「軍事転用の恐れがある」として国により輸出規制がかけられた。

これは「使用部品の性能の高さと価格の安さ」がその理由であり、外国為替および外国貿易法上の「通常兵器関連汎用品」に指定された。これは輸出申告価格が5万円を超えると、他国への持ち出しや輸出をする際に、当時の通産大臣(通商産業大臣)の許可が必要となるもの。

つまり、事実上2台以上の国外への持ち出しにはこの許可が必要となった。この通常兵器関連汎用品にTVゲーム機が指定されたのは初めてのことであり、プレイステーション2の「優れたグラフィック処理性能」が同法による規制の対象となった。

その後、各国の安全規格を取得し、日本での発売から7ヵ月後にようやく輸出規制が解除され、海外での販売が開始された。

リンクWikipediaコトバンク

2021/8/5

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カテゴリー「生活・科学

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