日本全国を測量し「日本地図の父」とも呼ばれる伊能忠敬(いのう ただたか、1745~1818年)は、正確な地図を作るために気を付けていたことがある。
伊能忠敬は江戸時代後期の1800年(寛政12年)から1816年(文化13年)まで、17年をかけて日本全国を測量して『大日本沿海輿地全図(だいにほんえんかいよちぜんず)』を完成させ、国土の正確な姿を明らかにした。
忠敬は日本全国を歩いて測量し地図を作った。その距離の計算方法は歩いた歩数をもとにしたものである。目印と目印の間の距離を実際に歩いて、その歩いた歩数をもとに距離を計算した。
そんな忠敬は自分の歩幅が常に一定になるように気を付けていた。日頃の訓練により歩幅が同じになるようにしたのである。後の調査・研究により忠敬の歩幅は約69cmだったと導き出されている。
その忠敬の正確な歩幅により作られた日本地図は誤差がほとんどなく、極めて正確なものとなった。ちなみに、忠敬の体格は、着物の丈が135cmであることから、身長は160cm前後、体重は55kg程度と推定されている。
2021/9/1
カテゴリー「地理・地名」