国道41号の富山県富山市から岐阜県高山市までの約90kmの区間はノーベル賞を受賞した5人のゆかりの地があることから「ノーベル街道」と呼ばれている。
2024年(令和6年)11月時点で日本人のノーベル賞受賞者は29人しかいない。2015年(平成27年)にニュートリノの研究で物理学賞を受賞した梶田隆章(かじた たかあき)は富山市の在住。2000年(平成12年)に導電性高分子の研究で化学賞を受賞した白川英樹(しらかわ ひでき)は高山市で少年期を過ごした。
1987年(昭和62年)に抗体の遺伝的原理の解明で生理学・医学賞を受賞した利根川進(とねがわ すすむ)は現在の富山市で少年期を過ごした。2002年(平成14年)に生体高分子の研究で化学賞を受賞した田中耕一(たなか こういち)は出身地が富山市。同じく2002年(平成14年)にニュートリノの研究で物理学賞を受賞した小柴昌俊(こしば まさとし)はスーパーカミオカンデの研究施設が現在の飛騨市にある。
「ノーベル街道」と名付けたのは富山県である。2015年(平成27年)の梶田隆章のノーベル賞受賞の決定をきっかけに命名した。この街道は江戸時代に富山湾で獲れたブリを運んでいたことから「ブリ街道」とも呼ばれている。また、ブリは成長に伴って名前の変わる出世魚であることから「出世街道」とも呼ばれている。
日本風景街道(シーニック・バイウェイ・ジャパン)の活動では、この国道41号の富山から高山の区間を「ぶり・ノーベル出世街道」と名付け、多くの人々に慣れ親しんでもらえるよう、沿道の様々な地域活動・みどころ等の情報発信や取り組みを行っている。
2024/11/23
カテゴリー「地理・地名」