数学で勉強する一次方程式や二次方程式、因数分解、三角関数、微分・積分などは日常生活において使う機会がほとんどない。
日本において子ども達は小学校で算数を学び、中学校と高等学校で数学を学ぶ。スーパーやコンビニでの買い物の際にお金の計算をすることもあるが、これは算数で勉強する内容である。算数と数学で名前が変わるのは「学ぶ目的が違うため」である。
数学を勉強するのは「論理的な思考が身につくから」である。算数は、日常生活でもよく使う足し算や引き算、掛け算など「計算力を養う学問」である。一方、数学は、問題を整理して答えを導くことで「論理的な思考を身につける学問」である。
論理的な思考とは「道筋を立てて考えること」である。日常生活で数学を使わないから学ぶだけ無駄と言う人も多いが、私たちは数学で身につけた論理的な思考を普段の生活で使っている。
例えば、財布の中に1000円が入っていて、600円で本を購入する。余ったお金で1本100円のジュースを買おうとする。この時に何本のジュースを購入できるかというと答えは4本である。これを論理的に整理して式にしたものが、1000=600+100xであり、これは中学1年生で習った一次方程式である。
数学を学ぶことで、上の例のように今分かっていること、分かっていないことをはっきりさせて、整理する力が身につく。私たちは数学で学んだ論理的な思考を無意識のうちに生活の中で利用している。
2021/9/30
カテゴリー「生活・科学」