国際大会やJリーグなどサッカーの試合前に、選手が子供たちと手をつないでグラウンドに入場するシーンを目にすることがある。
この子供たちは「エスコートキッズ」(escort kids)と呼ばれ、1998年のFIFAフランス・ワールドカップで正式に採用された。その後の国際試合や各国リーグ戦でも頻繁に見られるようになった。
そんなエスコートキッズが採用されたのにはある目的がある。それは「選手にフェアプレーの精神を忘れさせないため」である。
接触プレーが多いサッカーでは、選手がヒートアップして言い争ったり、ラフプレーをしたりする場合がある。そこで子供たちも試合を見ていることを選手に意識させ、子供たちの手本になるフェアプレーを心がけて欲しいという思いでエスコートキッズが採用された。
エスコートキッズは出場選手と一緒に入場し、国際試合ではピッチ上で両チームの国歌斉唱が終わるまで付き添う。着用するユニフォームは主催者側などが用意する。主に小学1年生から6年生が対象で、時には自分の子供をエスコートキッズとして入場する選手もいる。
フェアプレーを思い出させてくれるエスコートキッズは「フェアプレーキッズ」とも呼ばれる。試合前の興奮を抑える目的もあるエスコートキッズは、国連が推進する児童虐待防止キャンペーンの意味合いも込められている。
2024/11/2
カテゴリー「スポーツ」