スキージャンプで競うのは飛んだ距離の長さを測る飛距離点だけでなく、飛んでいる時の姿勢と着地の美しさを評価する飛型点との合計である。
ジャンプ競技なら単純に飛距離だけを競えばいいとも思えるが、スキージャンプにわざわざ飛型点を設けたのにはある理由がある。それはきちんとした姿勢で飛ばないと「着地の時に非常に危険だから」である。
飛型点を設けたのは100年以上も前のことであり、それ以前は飛ぶ姿勢がみんなバラバラでどこまで我慢して地面に降りないかを競っていた。そのため優勝した選手は全員転んでいた。そこで飛型点を設けて競技の安全性を保つようになった。
飛型点は減点方式で採点され、ジャンプの美しさ・正確さ・着地姿勢などを5人の飛型審判員が20点満点から0.5点単位の減点法で採点する。公平を期すため、一番高い点数と一番低い点数を除いた3人の合計を足した数が飛型点である。満点は60点となる。
飛型点の減点ポイントとしては、飛行中に膝の伸びやスキーの位置などで最大5.0点の減点、テレマークを入れなかった、またはテレマークを入れたが不安定の場合は2.0~最大5.0点の減点、転倒の場合は最大7.0点の減点となる。
飛型点は20点のうち最大で減点できるのは17点となる。空中姿勢が大幅に乱れ、転倒するなどしても、審判員1人あたりの最低点は3点である。これにより飛型点は9点以上の点数がつけられる。
テレマークとは着地の時のポーズで、両手を左右に広げ、後ろ側の足のかかとが上がり、足が前後に開いた姿勢を指す。テレマークの起源としては、かつてノルウェーのテレマーク地方の少年たちがとっていたポーズに由来するとされる。
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2024/10/16
カテゴリー「スポーツ」