東京都中央区日本橋に本社を置き、オフィス家具をはじめとして、様々な空間・環境・場づくりを手がける株式会社イトーキが制定。
日付は「学習机」の購入や買い替えが活発になる時期であることと、「つ(2)く(9)え」(机)と読む語呂合わせから2月9日に。
同社(当時、伊藤喜工作所)は1962年(昭和37年)に日本で初めて一般家庭向けの「スチール製学習机」を製造・販売した。
その後、学習机の基本形となる「ジュニアデスク」などの商品を加え、日本の家庭には学習机が爆発的に広まっていった。そして、2022年(令和4年)に学習机販売60周年を迎えた。
学習机の歴史を振り返りながら子どもも大人も自分が使った学習机に思いをはせ、対話のきっかけにしてもらうとともに市場の活性化の一助とするのが目的。記念日は2022年に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
同社は1890年(明治23年)12月1日に創業者の伊藤喜十郎(いとう きじゅうろう、1855~1936年)が大阪・高麗橋にて、発明特許品の普及ならびに輸入品を取り扱う伊藤喜商店として創業した会社。
創業当初は海外から輸入されたホッチキスなどの事務機器や文具などを扱っていたが、自社製品による拡充を計るべく、1908年(明治41年)に伊藤喜工作所(後のイトーキクレビオ)の前身となる伊藤喜商店工作部が設けられ、スチール製品の製造・販売を開始した。
その後は椅子やロッカーをはじめとして、和文タイプライターや耐火金庫、他にもオフィス用スチールデスクやパーティションなどオフィスに必要とされる事務機器の多くで高いシェアを占めるまでに成長した。
イトーキでは1962年の学習机販売開始から、オフィスや在宅ワーク用、家庭のインテリアに合わせた機能・デザインの家具など、その時代のスタイルに合わせた製品を開発してきた。
例えば、学習机では最初はスチール製だったものが、その後に木製が定番となった。また、天板の上に棚がついたり、天板の下にある引き出しがワゴン式に変化したり、机と棚の配置が変えられるスタイル可変式が登場したりした。
同社はこれからも学習机をはじめ、生活を取り巻く様々な家具を時代に合わせてアップデートしていくことで、「家庭の生活環境」をより豊かなものにしていく。