東京都港区芝公園に事務局を置き、バルブメーカーとその関連企業などで構成される一般社団法人・日本バルブ工業会が2009年(平成21年)3月に制定。
日付は同工業会の設立日である1954年(昭和29年)3月21日から3月21日を記念日としたもの。
バルブ(valve)とは、水や空気などの流体を「流す」「止める」「絞る」ための機器で、社会全体の産業・インフラに関わり、配管の中を通る液体や気体の制御を行うことで人々の生活を縁の下で支えている。
記念日を通じてバルブ業界および会員企業の認知度向上とバルブ産業の地位向上が目的。記念日は2024年(令和6年)3月4日に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
一般社団法人・日本バルブ工業会(Japan Valve Manufacturers'Association:JVMA)は、日本のバルブ工業の進歩発展に寄与することを目的とし、国内の主要バルブ製造業者が参加して設立した。以来、今日まで経済情勢の変化に対応して、バルブ工業発展のために有効な事業を実施し、現在に至る。
主な事業として、政府の施策に対する協力・要望、ISO・IEC・JIS・JV規格に関する標準化事業、情報交換・経営対策・技術対策を行う部会活動、経営対策・技術対策・マーケティング・規格や基準などに関する特定の事項を調査研究・審議する委員会活動などを行う。2024年に同工業会は創立70周年を迎え、記念祝賀会などが開催された。
私たちの生活の中でいちばん身近なバルブは水道の蛇口である。水を飲みたい時には蛇口を開けて水を出し、出しすぎたかなと思ったら少し閉め、コップに水を注ぎ終わったら蛇口をきっちり閉めて水を止める。このように私たちは水道の水を思った通りに流したり、止めたり、量を調整したりすることができる。
普段の暮らしではあまり目にしないかもしれないが、工場やビルの中、車や船や宇宙ロケットの中でこれと同じことをしているバルブがたくさんある。
ただし、このような場所で使われているバルブの中を通るのは、普通の水だけではない。熱湯・蒸気・食べ物の原料・400℃以上の高温の油・ガソリン・危険な薬品・目には見えないガスや空気・マイナス200℃未満の低温で液体になったガスなど実に様々である。
どんな相手でもしっかり「流す」「止める」「絞る」を行い、縁の下の力持ちとして私たちの暮らしと産業を支えている、それがバルブである。なお、バルブは日本語で弁(べん)という。安全弁・調整弁・ステンレス弁などと呼ばれる。また、水道の蛇口は正しくは給水栓という。