「社日(しゃにち)」は、「雑節」の一つで、生まれた土地の守護神である「産土神(うぶすながみ)」を祀る日である。
春と秋の年2回あり、春の社日を「春社(しゅんしゃ)」、秋の社日を「秋社(しゅうしゃ)」ともいう。古代中国に由来し、「社」とは土地の守護神、土の神を意味する。
基本的には二十四節気の「春分(3月21日頃)」または「秋分(9月23日頃)」に最も近い「戊(つちのえ)の日」が社日となる。
その日付は年によって異なり、2024年(令和6年)の「春の社日(春社)」は3月15日(金)、「秋の社日(秋社)」は9月21日(土)である。
この日は土地の神を祀り、春の社日には五穀の種を供えて豊作を祈願し、秋の社日にはその年の収獲に感謝する。日本では、農村において「地神講(じじんこう)」として地神(じがみ)または農神(のうがみ)を祀る行事を営む例も見られる。
また、春の社日に酒を飲むと耳が良くなるという風習があり、これを「治聾酒(じろうしゅ)」という。これは土地の神に供える酒も意味する。地名としては、島根県安来市社日町などにその名前が残っている。
「春の社日(春社)」の日付は以下の通り。
「秋の社日(秋社)」の日付は以下の通り。