大阪府大阪市中央区に本社を置き、ジルコニウム化合物のトップメーカーである第一稀元素化学工業株式会社が制定。
日付は「ジルコニウム」の原子番号が40であることから「4×10=40」で4月10日としたもの。ジルコニウム化合物はその多様な特性から自動車部品や燃料電池など、様々な製品の原料や添加物として利用されている。
記念日を通してジルコニウム化合物の認知度を高めるとともに、同社の経営理念の「世に価値あるものを供給し続ける」を実践することが目的。記念日は2020年(令和2年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
同社は1956年(昭和31年)5月に設立され、ジルコニウム化合物を中心に、セシウム化合物、希土類化合物などの無機化合物の製造・販売・研究開発を行っている。その製品には、有害物質を取り除く触媒や電子部品、酸素センサー、ファインセラミックスの包丁・ハサミ、自動車用ブレーキパッドなどがある。
ジルコニウム(zirconium)は、原子番号40の元素。元素記号は「Zr」。チタン族元素の1つ、遷移金属でもある。
銀白色の金属で、耐食性があり、空気中では酸化被膜ができ内部が侵されにくくなる。高温では、酸素・窒素・水素・ハロゲンなどと反応して、多様な化合物を形成する。元素名は、アラビア語で金色を意味する宝石のジルコン(zircon)に由来する。
ジルコニウム製品は、ジルコンサンドやバデライトと呼ばれる鉱石を分解して精製される。ジルコニウム鉱の産出量が多い国は、オーストラリアや南アフリカ共和国、中国などである。
ジルコニウムは、結合する物質や結晶構造により性質が変わり、耐熱性・電気伝導性・耐薬品性・光学特性・触媒特性・電気特性など多様な性質を持つ。近年では、自動車の有害なガスの排出を抑える触媒や、燃料電池の効率を高める材料などとして注目され、関連製品への活用が増えている。