フランスでは、この日に家族や友人、先生などにスズランの花を贈る習慣があり、贈られた人には幸福が訪れるという。
森の守護神セント・レオナードが巨大な毒蛇に襲われ、激しい戦いののちに退治したが、自身も深手を負ってしまった。その時、スズランの花がいっせいに咲いて彼の傷と心を癒してくれたという。この伝説から、スズランを贈られた人には幸福が訪れるといわれている。
スズランには、君影草(きみかげそう)、谷間の姫百合(たにまのひめゆり)の別名もある。日本では、本州中部以北、東北、北海道の高地に多く自生し、北海道を代表する花として知られる。
スズランの花は白色の品種が一般的だが、桃や紅などの色もある。また、花には強い芳香がある。スズランの花言葉は「幸福が帰る」「幸福の再来」「意識しない美しさ」「純粋」など。
スズランは可愛らしい姿をしているが、コンバラトキシンやコンバラマリンなどの有毒物質を含む有毒植物である。有毒物質は特に花や根に多く含まれ、摂取した場合、嘔吐や頭痛、眩暈、心不全、血圧低下、心臓麻痺などの症状を起こし、重症の場合は死に至ることもある。