「端午(たんご)の節句」は「菖蒲(しょうぶ)の節句」とも呼ばれる。日本では古来から男子の健やかな成長を願う行事が行われてきた。
「端午」は本来は月の最初の午(うま)の日を意味する。「午」は「ご」とも読み「5」に通じることから5日を意味し、「5」が重なる5月5日を「端午の節句」と呼ぶようになった。五月人形とも呼ばれる武者人形や甲冑を飾り、外には鯉のぼりや旗を立て、柏餅やちまきを食べ、菖蒲湯(しょうぶゆ)に入って男の子の成長を祝う祭りであった。
現在では国民の祝日である「こどもの日」となっている。男の子の祭りである「端午の節句」に対して、女の子の祭りは3月3日の「桃の節句(上巳・雛祭り)」である。
「端午の節句」「桃の節句」は、もともと男女の区別なく行われていたが、江戸時代ごろから、「端午の節句」は「菖蒲(しょうぶ)の節句」とも言われることから、武道・武勇を重んじる「尚武(しょうぶ)」にかけて男の子の節句とされるようになった。また、「雛祭り」で飾られる雛人形は女の子に属するものとされ、「桃の節句」は女の子の節句となった。
この日を中心に鯉のぼりが飾られ、東京タワーでは高さ333mにちなんで333匹の鯉のぼりが飾られるイベントが開催される。この他にも各地でイベントが開催され、多くの鯉のぼりが大空に舞う姿を見ることができる。
ちなみに、5月5日の「端午(たんご)」は、1月7日の「人日(じんじつ)」、3月3日の「上巳(じょうし)」、7月7日の「七夕(しちせき)」、9月9日の「重陽(ちょうよう)」とともに「五節句」の一つである。