東京都港区南青山に事務局を置き、ドライアイの研究促進・治療の質の向上と普及を目的に活動を行う「ドライアイ研究会」が制定。
日付は「な(7)み(3)だ」(涙)と読む語呂合わせから。パソコン・携帯電話の普及により急増しているドライアイの症状と関係の深い「涙」に着目して、ドライアイの正しい理解と涙の重要性を社会に広げていくことが目的。
記念日は2016年(平成28年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。同研究会では、この日を中心に「涙チェック」をキーワードに、涙の大切さを広げるイベントを開催している。
ドライアイ(dry eye)とは、涙の量が少なくなる・成分が変化するなど涙の異常により、目の表面の健康が損なわれる疾患である。同研究会では、ドライアイの定義を「様々な要因により涙液層の安定性が低下する疾患であり、眼不快感や視機能異常を生じ、眼表面の障害を伴うことがある」と定めている。
症状としては、目が疲れる・目がゴロゴロする・目の痛み・目の充血・目の乾き・光がまぶしい・視界がかすむ・目が重たくなる・コンタクトレンズが痛い・視力の低下などがある。
角膜上の涙液は、油層・水層・粘液(ムチン)層で構成され、いずれかの要素が欠乏しても安定性が崩れドライアイとなる。主にテレビやパソコン、携帯電話の画面を見続ける行為などによる目の酷使、冷暖房による空気の乾燥化、コンタクトレンズの装着により発生が増加するといわれる。
パソコンなどの画面を見るVDT作業によるドライアイは、画面を凝視し瞬きの回数が減少することによると考えられている。現代人は目を酷使することが多く、一般的なオフィスでは約30%の人がドライアイといわれ、コンタクトレンズを装着していると、その率は約40%と更に上がる。
ドライアイの治療法としては、潤いを持たせる目薬で緩和させることができる。涙に近い成分の人工涙液やヒアルロン酸が主成分の目薬、ムチンや水分を分泌促進する目薬(ジクアホソルナトリウム)、ムチンを産生する目薬(レバミピド)などがある。また、涙の出口である涙点に栓(涙点プラグ)をして、涙の生理的な排出を人為的に遮断する治療法もある。