1970年(昭和45年)のこの日、東京都杉並区で日本初の「光化学スモッグ」が発生したとされる。
東京立正中学校・高等学校において、グランドで体育授業中の生徒が突然、目の痛みや頭痛などを訴えて倒れ、生徒43人が病院へ運ばれた。また、東京一円でも多くの人が目やのどの痛みを訴えた。
東京都公害研究所は、車の排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)や炭化水素(HC)が日光に含まれる紫外線によって有毒な物質に変化して起こる光化学スモッグであると推定した。これ以来、車の排ガス規制が行われ、晴れた日には光化学スモッグ注意報が発令されるようになった。
なお、この日以前にも、近畿や四国、関東などで農作物の斑点などの被害があり、光化学スモッグによる被害はあったと考えられている。また、スモッグ(smog)は、煙のスモーク(smoke)と霧のフォッグ(fog)からの合成語。大気中に大気汚染物質が浮遊しているため、周囲の見通しが低下している状態を指す言葉である。