1953年(昭和28年)8月28日午前11時20分、日本テレビ(JOAX-TV)が民間放送として初のテレビ放送を正式に開始した。
同年の1953年2月1日に日本で初めて日本放送協会(NHK)の東京テレビジョン(JOAK-TV)がテレビ放送を開始した。記念すべき最初の日は、東京・内幸町にあったNHK放送会館から開局記念式典や、菊五郎劇団による舞台劇『道行初音旅』などの番組が放送された。
続いてこの日に民間放送が開始した。また、この日は日本初のテレビCMが放送された日でもある。初のCMは「精工舎の時計が正午をお知らせします」という服部時計店(現:セイコーホールディングス株式会社)の時報であった。そのため、この日は「テレビCMの日」でもある。
翌日の8月29日には、同じく日本テレビが後楽園球場で開催された巨人対阪神戦のプロ野球のテレビ中継を行った。
テレビの放送開始直後は受像機(テレビ)の価格が高く、家庭にはなかなか普及しなかった。盛り場や駅、公園などに設置された街頭テレビに多くの人が集まり、プロレスやプロボクシングなどに熱狂した。
その後、日本の経済成長とテレビの価格低下により、テレビ(白黒テレビ)は電気冷蔵庫と電気洗濯機とともに「三種の神器」として家庭に普及した。そして、放送番組もニュース・ドキュメンタリー・ドラマなど様々な番組が放送されるようになった。
当初は白黒のテレビ放送で、カラーのテレビ放送が開始されたのは1960年(昭和35年)9月10日のことである。1960年代には、カラーテレビ・クーラー・自家用車が「新・三種の神器」と呼ばれ、「Color TV」「Cooler」「Car」の頭文字を取って「3C(さんシー)」とも言った。
関連する記念日として、9月1日は「民放ラジオ放送開始記念日」、2月1日は「テレビ放送記念日」、9月10日は「カラーテレビ放送記念日」となっている。