滋賀県甲賀市でホースセラピーなどの活動を行う一般社団法人うま919(うまくいく)が制定。
日付は「うまくいく=馬919」と読む語呂合わせから、9月19日を記念日としたもの。
「天高く馬肥ゆる秋」の9月19日に「馬と触れ合って仲良くなるときっと良いことがあるよ!うまくいくよ!」と呼びかけ、馬と仲良くなるきっかけにすることが目的。
記念日は2024年(令和6年)12月12日に一般社団法人日本記念日協会により認定・登録された。
一般社団法人うま919は2024年4月4日に一般社団法人HFY(HorseForceYard)として設立した法人。2024年11月22日に名称を現在の一般社団法人うま919に変更した。
「天高く馬肥ゆる秋」(てんたかくうまこゆるあき)は、「空は澄み渡って晴れ、馬が食欲を増し、肥えてたくましくなる秋」という意味の言葉で、「心身ともに快適に暮らせる秋の気候」を表したものである。秋の風景や、食欲が旺盛になる馬やその季節の様子を連想させる。一方で、この言葉のもともとの意味は現在とは異なるものだった。
この言葉は中国から入ってきた表現で、唐の詩人・杜甫(と ほ、712~770年)の祖父にあたる杜審言(と しんげん、645~708年)の詩に由来する。7世紀頃の詩『蘇味道(そ みどう)に贈る』には、「雲浄(きよ)くして 妖星(ようせい)落ち 秋高くして 塞馬(さいば)肥ゆ」とある。
「妖星」とは不吉の前兆とされる星のことで、「塞馬」とは中国北部の辺境にいる馬のことを意味する。古代中国の頃から、中国の北部には匈奴(きょうど)などの騎馬民族が住んでいて、秋の収穫期を狙って度々攻め込んできた。それは杜審言のいる唐の時代になっても変わらなかった。
そこで「秋には夏草を食べて元気がある馬に乗った騎馬民族が攻めてくる」という敵襲に警戒する意図が込められた詩を詠んだ。そのため、「天高く馬肥ゆる秋」とは、もともと秋ののどかな雰囲気とは無縁の言葉だった。その後、日本では現在のように「快適な秋の季節」を意味する言葉として使われるようになったとされる。