1940年(昭和15年)に「航空の日」として制定。戦争中中断されていたが、1953年(昭和28年)に復活。運輸省(現:国土交通省)航空局が1992年(平成4年)に「空の日」と改称した。
1911年(明治44年)のこの日、山田猪三郎が開発した山田式飛行船が、滞空時間1時間の東京上空一周飛行に成功した。日本で初飛行に成功したのは、1910年(明治43年)12月19日に東京・代々木錬兵場で徳川大尉が行った飛行実験だった。
しかし、12月では気候的に航空の行事に適さないため、帝都上空一周飛行が行われた9月20日を「航空の日」とした。航空の安全と一層の成長を願い、広く国民に親しまれるようにアピールすることが目的。
日本の航空は、1952年(昭和27年)の民間航空再開以来、半世紀の間に目覚ましい発展を遂げ、今や国民生活にとって不可欠の交通機関となるとともに、空港は地域発展の核となっている。
「空の日」が制定された1992年は、民間航空再開40周年に当たる年だった。また、9月20日の「空の日」のほかに、9月20日~30日を「空の旬間」に制定している。シンボルキャラクターの「くにまるくん」は「空の日」改称時に同時に設定され、「く(9)に(2)まる(0)」と読む語呂合わせで命名された。
「空の日」を含む「空の旬間」には、空港においてスカイフェスタなどの大規模イベントが行われるほか、各地の空港・レーダー事務所において、管制塔などの空港施設見学・航空教室などが開催される。
また、この「空の日」の頃は空気が澄んでいて、空が高く、様々な雲を見ることができる。羊の群れのように見える「ひつじ雲」や魚の鱗のように見える「うろこ雲」は台風や温帯低気圧が多く近付く秋によく見られ、秋の季語にもなっている。なお、ひつじ雲の正式名称は高積雲(こうせきうん)、うろこ雲の正式名称は巻積雲(けんせきうん)である。
関連する記念日として、上記の12月19日は「日本人初飛行の日」となっている。その他に、12月17日の「飛行機の日」や8月12日の「航空安全の日」、10月25日の「民間航空記念日」、5月8日の「紙飛行機の日」などがある。