宣長忌(9月29日 記念日)

江戸時代中期~後期の国学者・本居宣長(もとおり のりなが、1730~1801年)の忌日(旧暦)。

この日は「宣長忌(のりながき)」のほかに「鈴屋忌(すずのやき)」とも呼ばれる。「鈴屋(すずのや)」は宣長の号の一つで、鈴がかけてあった書斎の名前に由来する。

本居宣長

本居宣長について

1730年(享保15年)5月7日、伊勢国松坂(現:三重県松阪市)に次男として生まれる。家は木綿仲買商を営む。本姓は小津(おづ)で、本居は先祖の姓。幼名は富之助(とみのすけ)。号は鈴屋のほかに芝蘭・春庵などがある。

幼い頃から寺子屋で学び、1740年(元文5年)に父を亡くす。後に小津家を継ぐが、商売に関心はなく、江戸の店を整理してしまう。母と相談の上、医師を志し、京都へ遊学する。医学を学ぶかたわら、儒学者・医師の堀景山(ほり けいざん)に師事し、儒学や漢学、国学などを学ぶ。

姓を本居とする。この頃から日本固有の古典学を熱心に研究するようになり、儒学者・思想家の荻生徂徠(おぎゅう そらい)や僧・古典学者の契沖(けいちゅう)に影響を受け、国学の道に入ることを志す。

1758年(宝暦8年)、京都から松坂に帰り医師を開業。そのかたわら自宅で『源氏物語』の講義や『日本書紀』の研究に励む。1763年(宝暦13年)、伊勢神宮参宮のために松坂を来訪した国学者・賀茂真淵(かも の まぶち)に面会し、入門。『古事記』の研究に取り組む。

書斎を鈴屋と名付け、門人たちへの講義を行う。1798年(寛政10年)、35年をかけた『古事記』の注釈書『古事記伝』を完成させる。1801年(享和元年)9月29日、71歳で死去。

そのほかの著書に、『源氏物語』の注釈書『源氏物語玉の小櫛(たまのおぐし)』、随筆『玉勝間(たまかつま)』、歌文集『鈴屋集(すずのやしゅう)』などがある。江戸時代の国学者・荷田春満(かだ の あずままろ)・賀茂真淵・平田篤胤(ひらた あつたね)とともに「国学の四大人(しうし)」の一人とされる。

リンクWikipediaコトバンク

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カテゴリー「9月の記念日」「今日は何の日

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