豊子忌(9月29日 記念日)

昭和~平成時代の小説家・山崎豊子(やまさき とよこ、1924~2013年)の忌日。

山崎豊子

山崎豊子について

1924年(大正13年)1月2日、大阪府大阪市南区(現:中央区)船場に生まれる。本名は杉本豊子(すぎもと とよこ)。実家は老舗昆布屋の小倉屋山本。

1944年(昭和19年)、旧制京都女子専門学校(現:京都女子大学)国文学科を卒業。毎日新聞社に入社し、大阪本社学芸部に勤務。当時の上司で小説家の井上靖(いのうえ やすし)のもとで記者としての指導を受ける。

勤務のかたわら小説を書き始め、1957年(昭和32年)に生家の昆布屋をモデルにした『暖簾(のれん)』を刊行し作家デビュー。出版後すぐに映画化・テレビドラマ化され、人気を博す。

翌1958年(昭和33年)、吉本興業の女性創業者・吉本せい(よしもと せい)をモデルに大阪人の知恵と才覚を描いた『花のれん』で第39回直木賞を受賞。その後、毎日新聞社を退職して作家生活に入る。

『ぼんち』(1959年、大阪府芸術賞)、『女系家族』(1963年)、『花紋(かもん)』(1964年、第2回婦人公論読者賞)など話題作を発表。1965年(昭和40年)に刊行された、医学界の権力闘争や医療過誤を描いた『白い巨塔(しろいきょとう)』は週刊誌『サンデー毎日』連載当時から話題で、映画化・テレビドラマ化される。

その後、政治と資本の癒着に迫る『華麗なる一族』(1973年)、戦争三部作『不毛地帯』(1976~78年)・『二つの祖国』(1983年)・『大地の子』(1991年、第52回文藝春秋読者賞)、航空会社内の腐敗と航空機事故を扱った『沈まぬ太陽』(1999年)を発表する。

1991年(平成3年)、第39回菊池寛賞を受賞。1993年(平成5年)、『大地の子』などの印税を基に「山崎豊子文化財団」を設立し、日本に帰国した中国残留孤児の子供の学資を援助。2009年(平成21年)、沖縄返還時の日米密約を題材とした『運命の人』で毎日出版文化賞特別賞を受賞。

2013年(平成25年)9月29日、大阪府堺市の病院で呼吸不全のため死去。89歳。『約束の海』は未完の絶筆となった。墓は大阪市天王寺区生玉町の藤次寺(とうじじ)にある。

リンクWikipediaコトバンク

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カテゴリー「9月の記念日」「今日は何の日

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